アプサラダンスとは、しなやかな動きで天女の舞を表現するカンボジアの伝統舞踊です。
カンボジアのレストランで行われるショーではアプサラダンスを鑑賞することができます。
この記事では、アプサラダンスの魅力や演目、鑑賞できるおすすめのお店をご紹介します。
アプサラダンスとは?
アプサラダンスとは、天女の舞を表すカンボジアの伝統舞踊です。
ダンスの名前は、古代インドの神話に出てくる「アプサラ」という名前の天女からきています。
しなやかな動きのダンスとゆったりとした伝統的な打楽器の音楽が楽しめます。
華やかな衣装も特徴です。
今でもカンボジアのレストランなどでショーが行われています。
アプサラダンスの歴史
アプサラダンスは9世紀ごろに生まれたので、古い歴史があります。
インド文化に起源がある踊りで、天女たちが神に捧げる踊りとして踊られる宮廷舞踊でした。
アンコールワットの壁のレリーフにも、アプサラダンスを踊る踊り子が描かれています。踊り子は王室の舞踊学院で養成され、宮廷文化として古くからカンボジアで受け継がれてきました。
しかしカンボジア内戦の際にアプサラダンスは絶滅の危機となりました。
ポル・ポト政権による知識人の大虐殺では、踊り子たちも知識人として見なされ、多くの先生や踊り子たちが亡くなりました。
伝統を引き継ぐ人が次々と命を落としたので、アプサラダンスは絶滅の危機となります。
しかし1990年頃から生き残ったアプサラダンスの先生や踊り子たちにより、アプサラダンスの伝統継承を再開しようとする動きが起こり、アプサラダンスは復活しました。
アプサラダンスの魅力

カンボジアの宮廷文化を伝えるアプサラダンスにある魅力についてお伝えします。
華やかな衣装
踊り子たちは華やかな衣装を身に着けています。
頭につけている大きな冠は宮廷文化の華やかさを象徴しています。
衣装や冠に目が行きやすいですが、アクセサリーの細部も魅力的です。
冠だけでなく小さなアクセサリーにも非常に緻密な細工が施されていて、とても美しいです。
手や指のしなやかな動き
アプサラダンスの踊りの特長は、しなやかな動きです。
特に手や指先の動きが独特で、アプサラダンスの手や指の曲げ方は一般人にはなかなかできません。
多くの練習を積んで習得したもので、手や指の動きや反り方で、踊り子のレベルがわかるともいわれます。
ゆったりとしたテンポとリズミカルな音楽
アプサラダンスはゆったりとしたテンポですが、伝統的な打楽器の音色によりリズミカルな音楽となっています。
どこか神秘的な雰囲気のある音楽で宮廷文化らしい上品さがあり、アプサラダンスの優雅な動きにぴったりです。
アプサラダンスの演目
アプサラダンスには「アプサラダンス」という演目をはじめ他にも様々な演目があり、それぞれにストーリーがあります。
ここではアプサラダンスでよく目にする主な演目についてご紹介していきます。
アプサラダンス
「アプサラダンス」は伝統舞踊として最も有名で人気のある演目です。
ショーの最後の演目となることが多いです。
花が咲き誇る庭で天女たちが楽しそうに遊んでいる様子が表現されています。
中央にいる白い衣装の踊り子は「ホワイト・アプサラ」と呼ばれる、踊り子たちの憧れの的です。
ココナッツダンス
民族舞踊である「ココナッツダンス」は、カンボジア南東部のスバイリエン州が発祥のダンスです。
半分に割ったココナッツの殻を叩きながら踊り、他の演目にはない躍動感あふれるダンスが魅力です。
メカラダンス
「メカラダンス」は、水の女神「メカラ」がクリスタルの玉を武器に悪魔を追い払うというストーリーです。
2人の舞は乾季の後に降る恵みの雨を表しています。
リアムケ―伝説
インド神話「ラーマヤナ物語」からの一節である「リアムケー伝説」は、ラーマ王とその弟と王妃が一緒に森に入る場面から始まります。
その後王妃が魔王に連れ去られ、弟が救い出すというストーリーです。
金の人魚
「金の人魚」もインド神話「ラーマーヤナ物語」からの一節で、魔王が王子の妻である姫を連れ去るお話です。
王子は手下に姫を救うよう命令し、手下は姫が連れ去られた島へ石橋をかけようとします。その時に魔王の娘である金の人魚に協力してほしいとお願いをするというストーリーです。
手下と金の人魚のコミカルなやりとりが見どころになっています。
収穫の祈り
「収穫の祈り」は収穫のために祈りを捧げる踊りです。
ラナタキリ高原のプノン族発祥の踊りで、収穫のために畑を選ぶなどユーモアのあるエピソードが特徴的です。
漁師の踊り
「漁師の踊り」はカンボジアの伝統的な漁が表現されている民族舞踊です。
踊り子たちは魚を獲るためのカゴを持ち、漁師に扮して踊ります。
踊りの中には少年少女たちの恋の駆け引きの様子もあります。
アプサラダンスを鑑賞できる場所
シェムリアップでアプサラダンスを鑑賞できるおすすめの場所をご紹介します。
アプサラダンスはホテルやレストランでディナータイムに上演されます。
シェムリアップでアンコール遺跡などを観光した後のディナータイムに、ぜひ訪れてみてください。
クレーン2
クレーン2はアプサラダンスを鑑賞できることで有名なレストランで、多くのガイドブックに掲載されています。
600人ほどが入れる大規模なステージがあり、踊りのレベルも高いと評判です。
ビュッフェスタイルのレストランとなっています。
アマゾン・アンコール・レストラン
日本人観光客にとくに人気があるビュッフェレストランです。
カンボジア料理だけでなく、様々な国の料理が並んでいます。
市内から少し離れたところにあります。
ポア・キュイジーヌ
茅葺き屋根の吹き抜けになっていて、開放的な南国の雰囲気が楽しめるガーデンレストランです。
コース料理で、クメール、アジア、西洋の料理があります。
アプサラダンスのショーはテラスで毎晩開催されています。
まとめ
カンボジアの伝統舞踊であるアプサラダンスではカンボジアらしい雰囲気をたっぷり味わえます。
カンボジアにはアプサラダンスを鑑賞できるレストランなどが多くあります。
アプサラダンスに興味があれば、ぜひここでご紹介したレストランへ行ってディナーを味わいながらアプサラダンスを鑑賞してみてください。
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